ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会が8日(日本時間9日)に開幕しました。開幕戦のプールAでは、世界ランク3位のフランスが同4位のニュージーランドを27-13で撃破しました。この一戦で優勝候補同士の対決を制し、初優勝に向けて白星スタートを切りました。一方、2大会ぶりの王座奪還を目指すオールブラックスは、W杯1次リーグで初めて敗北を喫しました。開幕直後にはオールブラックスのトライが生まれました。前半1分過ぎ、オールブラックスは敵陣右サイドの残り2メートルのラックから左に展開し、WTBマーク・テレアがキックで送られたボールを受け取って開幕トライを決めました。1分32秒での先制劇でした。しかし、同8分にフランスがペナルティーゴール(PG)を決めて3点を返し、同19分にもPGで6-5と一時逆転に成功しました。同25分にオールブラックスがPGで8-6としましたが、同28分にはフランスが再びPGで9-8とリードを奪い返しました。前半は白熱したシーソーゲームとなり、観衆は大いに盛り上がりました。後半もオールブラックスが攻勢をかけました。同2分18秒、敵陣中央の残り30メートル付近から左に展開し、再びテレアが左隅にトライを決めて13-9としました。しかし、フランス選手はボールを前に投げるスローフォワードの反則をアピールし、観客も大きなブーイングを浴びせました。フランスは同14分、敵ゴール前5メートルのラックから右に繋ぎ、WTBダミアン・プノーが右隅にトライを決めて14-13と逆転しました。FBトマ・ラモスがコンバージョン(CV)も成功させて16-13とリードを広げました。同25分にはフランスがさらにPGで3点を追加しました。終盤にはオールブラックスの反撃を受けましたが、同33分にはハーフライン付近からのロングPGを決めて22-13としました。終了間際にはさらにトライを追加し、7万8690人の観衆を熱狂させ、開幕戦を制しました。最優秀選手賞のNO8グレゴリ・アルドリットはインタビューで、「非常に厳しい試合でした。フランスの夜になったと思います。観客のサポートは素晴らしかったです。次の試合も楽しみです」と述べました。フランスは母国開催で初優勝を目指し、オールブラックスは前回大会で準決勝で敗れ、3連覇を逃しましたが、2大会ぶりの歴代最多4度目の優勝を狙っています。プールAではフランスとオールブラックスの他にイタリア、ウルグアイ、ナミビアが競い合います。