待機児童の対策についての解説です。
待機児童とは、どのような児童のことを言うのでしょうか?
その他、待機児童の現状について、待機児童の原因から解決策までお伝えいたします。
待機児童とは
待機児童とは、共働きなどの理由で未就学児の認可保育園への入所を申請しているが、保育園が満員である等の理由で保育園に入所できない児童のことです。
待機児童の現状はと言いますと、厚生労働省の調べによると潜在的待機児童数は、85万世帯との推定を出しています。
しかし、練馬区をはじめ、実際には奇妙な現象が起きているのです。
それは、待機児童問題を解決しようと認可保育園の数と保育定員の数を増やしたにもかかわらず実際には待機児童数は増えています。
どうしてこのような現象が起こるのでしょう?
これには大きな盲点があったのです。
それは、厚生労働省の定める待機児童の定義は「認可保育所への入所を希望して入所できない児童」としています。
よって、認可保育所以外の認証保育所などの無認可保育所、保育室、家庭福祉員等に在籍している待機児童は入っていないわけです。
これは、何を意味しているかと言いますと、「どうせ認可保育園に申請したって入れないのだから・・・」と最初から諦めて認可保育園に申請しない待機児童をカウントしていないことになります。
ある団体の推定によれば、少子化時代と言えども潜在的待機児童は198万世帯に昇るとのことです。
待機児童の対策について
待機児童の対策について解説いたします。
待機児童問題の原因は、長引く不況により共働きの家庭が増えたことにあるのです。
この解決策として、国は、2015年度を目途に保育所と幼稚園を一体化する「総合こども園」を創設し、全国の保育所と幼稚園をここに集約します。
この施策を簡単に説明しますと、保育所も幼稚園のように自由経済にすることにより待機児童数を減らそうという施策です。
その他の待機児童の解決策には、保育ママや小規模な保育室にも国からの補助金を支給し、また非営利組織(NPO)や株式会社の保育への参入を認めて保育の定員拡充を図っています。
待機児童が多い地域について
待機児童が多い地域についてご紹介します。
- 大田区
- 文京区
- 墨田区
- 杉並区
- 千代田区
- 世田谷区
- 江戸川区
- 新宿区
- 港区
- 川崎市
- 柏市
- さいたま市
- 市川市
- 町田市
- 日野市
- 浜松市
- 吹田市
- 明石市
- 名古屋市
- 神戸市
世田谷区、大田区、杉並区は、東京都の中でも待機児童の多い区です。
さらに浜松市とさいたま市は、全国でも有名な待機児童の多い地域になります。
また、墨田区は、平成21年度の待機児童数218人を平成22年に145人に減らし平成22年度の保育所の整備率が41.8%で東京都で1位になった実績があるそうです。
そして千代田区は、2010年度の子どもの教育費としての予算を98億円も計上した子育てや待機児童に力を入れた区と言えるでしょう。
待機児童に関する参考サイト
・脱・待機児童!認可保育園”グレーソーン”入園案内
https://kosodatenayami.www110.info/ninkahoikuen
・国と自治体が一体的に取り組む待機児童解消「先取り」プロジェクト
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/taikijidou/kettei/kihon.pdf