中島みゆきが、新曲「心音（しんおん）」のワンコーラスバージョンのミュージックビデオを公開しました。このミュージックビデオは、全編アニメ映像で構成されており、脚本家の岡田麿里が監督を務めたアニメーション映画『アリスとテレスのまぼろし工場』の主題歌として制作されました。中島みゆきは岡田監督の脚本に感銘を受け、書き下ろしの楽曲を提供しています。
公開されたミュージックビデオでは、映画の映像が全編使用されています。物語は「恋する衝動」を描き、主人公の正宗、同級生の睦実、謎の少女・五実のさまざまな表情が映し出されています。前半では、「誰も触れない誰も問わない時は進まない」という歌詞に合わせて、さびれた線路や人気のない海岸沿いの道路、薄曇りの窓の外に散らつく雪など、時が止まった町での正宗たちの退屈な日常が描かれています。
後半になると、「未来へ未来へ未来へ君だけで行け（ゆけ）」と歌われるメロディー部分では、楽曲に合わせて縦横無尽に動き回る煙のような狼、決意の表情を見せる正宗、遠くを見つめる睦実、ひび割れた空に手を伸ばして叫ぶ五実の姿がシンクロしています。感情が押し寄せてくるような波のような映像に仕上げられています。
さらに、中島みゆきの真骨頂である「歌詞」もタイポグラフィーで表示され、登場人物の動きや心情に寄り添った印象的な表現がされています。
中島みゆきとは
1952年2月23日 生まれは、日本のシンガーソングライター、ラジオパーソナリティ。北海道札幌市出身。1975年にシングル「アザミ嬢のララバイ」でデビューし、その圧倒的な歌唱力と独自の世界観で多くの人々を魅了してきた。彼女の音楽は、深い哲学的なテーマや人間の喜びや悲しみなど、人間の心のさまざまな側面を描いている。また、彼女の歌詞は非常に詩的であり、聴く者に深い感銘を与えることができる。中島みゆきの音楽は、時代を超えて多くの人々に愛され続けている。彼女の曲は、様々なアーティストによってカバーされ、また映画やドラマの挿入歌としても使用されてきた。中島みゆきの音楽は、日本の音楽シーンにおいて非常に重要な位置を占めており、彼女の才能と創造力は数々の賞にも輝かれている。彼女の音楽は、聴く者に感動や勇気を与え、人々の心に深い響きを残すことができる。中島みゆきの音楽は、これからも多くの人々に愛され続けていくことだろう。
岡田麿里とは
1976年４月２３日生まれ。埼玉県秩父市出身。幼少期は不登校児だった。岡田麿里はVシネマや教育ものなどの実写脚本を手がけていましたが、1998年にアニメ脚本家としてデビューし、多くのアニメの脚本を手がけています。彼女は最近ではオリジナル作品の脚本も手がけています。彼女は人間関係に焦点を当てた心の描写に定評があり、人間ドラマを扱った作品で高く評価されています。彼女の作品では、キャラクター間のドロドロとした関係が特に卓越しており、『true tears』『とらドラ！』の両作で高い評価を得ています。ただし、彼女は全体の構成や物語の整合性を考えるのは苦手とされており、複雑な設定や伏線を回収するような作品では批判されることもあります。彼女はまず見せ場を考え、それをつなげて全体を構成する手法を取っていると言われています。また、彼女は原作つきのアニメでも原作を考慮せずに改変することが多く、評価が分かれることもあります。2011年の『花咲くいろは』でプロデューサーから「我を全開にすること」を求められました。実際、彼女は通常のアニメでは手直しを受けることが多いですが、ほぼ一発OKで通っています。また、彼女は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』という作品で初めて企画を考えました。2018年には初の監督作品である『さよならの朝に約束の花をかざろう』を公開しました。
